東レ・スーパーハードシリーズ(フロロカーボン製ライン)は製品毎に微妙な違いがあり選択する楽しさがある。
それぞれの特徴を知るとルアーローテーション並みの面白さがある。
ポリエチレン(PE)やナイロンライン、更ににロッドとの組み合わせも踏まえていくと更に選択の幅は広がり、準備段階から楽しめる。
今回は元祖スーパーハードことスーパーハード・プロシステムを紹介したい。
これは未だに私の大好きなラインだ。
根ズレに対する強さは発売から10年以上経った今でもナンバー1だろう。
フロロカーボン(フッ化炭素)の魅力の1つである根ズレしてからの残存強度を最大限引き出せるラインだ。
根ズレ後の残存強度を徹底的に求めるならプロシステムだ。
意外と勘違いされている知識として、フロロは傷が入りにくくナイロンは傷が入りやすいということ。
これって大きな間違いで、ナイロンは傷が入りにくく、フロロは入りやすいのだ。
興味ある人は少し使ったラインを顕微鏡で観察してみよう。
ただ傷が入ってからの強度はフロロが圧倒的に強い。
これは構造上の問題で、解り易く言うとフロロは束ねた繊維の集まりで、ナイロンは分子の集まりだ。
ラインの断面積の10%が傷ついたとしたらフロロは9割近くの強度が残るが、ナイロンの強度は半分以下となってしまう。
ただフロロの場合、コーティングしてある樹脂や混ぜてある樹脂などによって残存強度は大きく変わってくる。
一概には言えないのだが簡単な見極め方法として、大概は硬いラインほど残存強度は強いことが多い。
その辺が解ってくると製品毎の特徴を理解でき、選択の面白さが出てくる。
スーパーハードシリーズはフロロの特性を利用し細かく細分化されており、フロロの良さが全てに活きている。
たまに「このフロロは柔らかいからいいよ!」なんてアホなことを言ってくる人がいるが、このブログを読んでいる人には素材毎の特徴を理解して選択の楽しさを知って欲しい。
プロシステムはもう売っていないと思われ勝ちだが、まだ発売中だ。
釣具店で注文すれば入ってくる。
先日のチャプター戦でも7タックル中3タックルがこのプロシステムを用いた。
プロトタイプとして3lb.5lb.もあり、今回はスピニングにも1本プロシステム3lb.を巻いた。
この時期によく用いるディープクランクのドラッキングにはプロシステムの6lbを用いることが多いのだが、今回は更に効率追求のため5lbを用いた。
恐ろしく細いライン設定だが柔なフロロではないのでヘッチャラだ。
アタリがあったら躊躇せずフルパワーでフッキングできるのも信頼できるからこそできる。
スモーク系のラインのカラーもシルバーのリールによく合うので気にいっている。
オカッパリなどで1本をタックルで朝から晩まで続けて使用しても品質が全く衰えないのもこのラインの素晴らしさを物語っている。
残存強度をとことん求めるなら迷うことなくプロシステムだ。
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