ん…
日曜日のJB霞ヶ浦シリーズ第2戦の朝、選手がボートで会場入りし、係留を始めた頃、自分とヒューマン学生の功刀君は選手のタックルチェックを行うため、二手に分かれ、選手のボートに乗り込み、チェックしていった。
チェックと言っても、全てのボートの完璧なチェックはできないので、アットランダムにライブウエル、ストレージ、タックルボックス等をチェックしていった。
通常は生き餌とかライブウエルを重点的にチェックするのだろうが、自分も現役選手ということでタックルにどうしても目が行ってしまった。
エコ規制のルールが定められ、自分自身非常に釣りをすることにストレスを感じながら試合をしてきた。
そんな時にいつも自分に言い聞かせたのは「みんな同じルールの下で戦っているので、みんなも同様に苦しんでいる」
ここ数年はようやくストレスもそんなに感じなくなってきていた。
理想のルアーがなく歯痒い思いは何度もしてきた。
最近でもワイヤーベイトに関しては非常に歯痒い。
そんなこともあり、スピナーベイト、バズベイトに関しては、男がスカートに無意識で目線が行ってしまうかの如く、デッキ上にセットされていたワイヤーベイトには目が行った。
たまにストレージの中をチェックしたりしながら数十台のボートを渡り歩き、全部はチェックできないのでそろそろ終わりにしようかと思った時、デッキ上のタックルに調子の良さそうなバズが装着されているのを発見した。
どこからどう観ても‘ゲーリーバズ’であった。
本人に問い質すと、知らなかったような素振り。
「昨日は使っていない」…昨日使ってないとかの問題じゃねぇだろ!今日初めてJB・NBC関連のトーナメントに出た訳じゃねぇだろ!…俺が何も知らないと思ってナメられてる?色々なことが頭を過ったが、とりあえず「タックルボックスを見せて」と言った。
タックルボックスをチェックするとハイピッチャーが出てきたが‘F’マークがない。
本人はFマークは消えたと言っていたが、アッパーのビーズが赤、つまり1/2oz.であったが、明らかにヘッドのサイズが違った。
ノーマルのハイピッチャーにFマークを刻印したって俺は気付くぞ!と思ったけど、隣の選手に1/2oz.のエコハイピッチャーを借り、比べてヘッドの違いを明らかにした。
更にはDゾーンまで出てきた。。。
自分はこの試合にはエントリーしておらず、運営側ということもあってか、この時、怒りはそれほどなかった。
ルール委員長の星野君に話すと、「そんなの絶対ダメです!」と言い放った。
ここで自分も目が覚めた感じで、選手としての血が騒ぎ始め、「確かに駄目だ!」と思った。
この日は功刀君と自分で50~60艇ぐらいのボートを軽くチェックしただけだが、3名が鉛製品を持っていた。
‘バレなくてよかった…’なんて心の中で思っていた選手が出場者の中に居なかったことを願いたい。
結局この件で、タックルチェックをした選手を合わせ、5名がペナルティを科せられた。
この件に関しては書くべきか書かないべきか悩んだ。
帰りの道中では、エコ規制初期の頃に、使いたくもないモノに高い金額で仕方なく買った嫌な思い出や、まともに釣りができずにイラついた日々が次々と蘇ってきた。
まともにやっている人間が馬鹿をみるのは許せない!
そして徐々に怒りが込み上げてきた。
だからどーこ―するってのもないんだけどね。。。
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コメント
稲葉プロ。僕も稲葉プロには賛成します。最近のトーナメントや釣り業界は少しおかしくなってきていると思います。リールやロッドが高価になってきている割には、アングラーの質が悪くなっていると思います。やっぱり”釣り教育”もしていくべきだと思います。限られ時間とルールの中で競いある大切さをもっと教えるべきだと思います。自分も今年から滋賀・西の湖のNBCにエントリーしました。結構、先輩方はしっかりやってくれてます。
投稿: yoshi | 2011年6月21日 (火) 22:10
スタッフお疲れ様でした!
そしてタックル&ライブウェルチェック、良い事だと思いました。
大嫌いだった霞ヶ浦に出始めて数年経ち、今では中毒になっています(笑)
このシリーズはチャプターも含めてアットホームで大好きなので、決められた事を守らない人がいたり、魚持ち込み疑惑があったりすると、必死に休みをもぎ取ってお金を使って練習しているのがバカらしくなってしまいます。
色々ご面倒をおかけしますがよろしくお願い致します。
投稿: きたろう | 2011年6月22日 (水) 00:27
YOSHIさん、お久し振りです。
チャプターでもしっかりとやっているので、その厳しさゆえに参加者が減少してしまっているというのも事実です。
ただ、そこまでやっても上手く潜り抜けてしまう人は出てきてしまうんですよねぇ・・・
プロ登録する選手にはもっと厳しくすると同時に、細かいところまで教育する必要があるのかもしれませんね。
ところで、なぜ西の湖なんですか?
投稿: T.Inaba | 2011年6月22日 (水) 12:25
お疲れさまです。
確かに、厳しいルールの中で勝つ事が意味があると思います。
自分も、JBに参戦してたので分かります。誠実な稲葉さん尊敬しますよ。
これからも、頑張って下さい。
投稿: 村野 | 2011年6月22日 (水) 12:29
きたろうさん、日曜日はお疲れ様でした!
霞ヶ浦の雰囲気は他とは違い独特で、明るくていいですよね!
トーナメントのフィールドとしては最高の場所ですし、観ている側としても面白いフィールドだと思います。
不正等の話しというのは絶えないのは残念ですよね。。。
現段階で完璧に防ぐには選手1人1人の心掛けが必要だと思います。
不正があったりすると、選手も嫌な思いをするし、優勝者なんかは最もかわいそうですよね。
正々堂々と戦い合い、素晴らしい結果を残してもらいたいです。
次回は検量の籠が重くて持ち上がらないぐらい釣ってきてください!
投稿: T.Inaba | 2011年6月22日 (水) 12:36
村野さん、日曜日のトーナメント勝ったそうですね!
おめでとうございます!
次はJBでどうでしょう?
投稿: T.Inaba | 2011年6月22日 (水) 13:02
その試合の時に,チャックした側でペナをもらった者です。
私もエコ製品に悩ませながらここまでやってきてますが,ルール上仕方のないことですので,エコ製品を使うのは当然だと思っていました。正直,そのルールは誰もが守っている,そう思っていました。
その気持ちが甘かったと反省しています。自分はバカ正直にルールを守っていたのにペナをくらう…,こんなにも悔しいのかと初めて実感できました。
今後はしっかりとチェックしていきますが,その前に全員がルールを守るトーナメントを望みますね。
投稿: S.A | 2011年6月23日 (木) 12:47
SAさん、お疲れさまでした。
とても悔しかったことと思います。
真面目にやっていればいる程、その悔しさは大きいと思います。
現状では真面目にやっている人は、まさか守っていない人なんていないと思い、チェックも緩くなってしまうことでしょう。
逆に守っていない人は、自分のチェックを厳しくされたら困るのでチェックも緩いでしょう。
つまり現状は全体的に緩い気がします。
ある程度は運営側で抜き打ちチェックしたりして、選手の気を引き締めていく必要があるでしょう。
例えばちゃんと守っている人でも、前日に試合とは関係のない釣りをしていて、そのまま鉛製品を積みっぱなしだったりとかで、うっかりってことはあると思います。
その他にも、ボートの保険や信号光煙の期限が思い込んでいたものと違っていて、実は切れていたなんてこともあると思います。
こんな時でも、プロならしっかりと自己申告するぐらいでないといけないでしょう。
20年程前のJB戦は毎回のように重点チェック項目があり、まず今回のようなことはありませんでした。
選手の意識を高めるためにも再び厳しくする時期なのかもしれません。
厳しくすると言われたら、きちんとやっている選手は何とも思わないと思いますが、ちゃんとやっていない選手は‘ヤバい…’と思うことでしょう。
ヤバいと思う選手がいないことを願いたいけど、現状のチェックではうまく逃げている人もいるでしょう。
そうして半強制的にでもルールを破れない状況を構築し、継続していく必要がありますね。
投稿: T.Inaba | 2011年6月23日 (木) 20:19
プロとして、選手としての自覚をもって欲しいですね。
特にプロの方は、大会時だけでなく、常にプロとして、ほかの釣り人の手本とならなくてはいけない存在です。
確信犯でルールを犯している選手には、ハッキリ言って、「釣り自体を辞めてもらいたい」ですね。
「エコルアー使用」“その程度のルール”が守れない方は基本的なマナーやルールも守れないと見られても仕方ないでしょう。
真面目に大会に取り組んでいるの選手にも迷惑だし、バス釣り自体がここまでイメージダウンしている現在、一般の釣り人イメージも悪くなる。
投稿: HATA工房 | 2011年6月27日 (月) 23:50
HATA君、確かにそうだよね。
この件に関しては、やはりみなさんかなり気になっているようで、色々な方から尋ねられます。
その大半の人が、そのような奴は絶対にまたやるとか、初犯ではないとか、今度は餌を持ち込むとか、厳しい見方意見が殆どでした。
自分としてはプロとしての自覚というのが、常日頃から足りないというのがもっともな原因だと思います。
普段から一般のアングラーの手本となるような言動及び行動をしてもらいたいですね。
投稿: T.Inaba | 2011年6月28日 (火) 06:40