パターンB
JB全日本バスプロ選手権で組んでいた3つのパターン、最後はパターンB。
このパターンで狙っていた水深は5~6mで、ウィードエッヂ付近にうろついているバスを狙った。
ウィードエッヂ付近ということで、誰でもやる場所であり、プラでは自分も狙っていた。
しかし、魚探にはバスっぽい影もチラホラと見受けられたが、バスの反応は全くなかった。
そして、固定観念を捨て、考えを改め、仕切り直してプラクティスを再開した際に、一発目から50アップが入った場所がここだ。
釣り方を少し変えただけであった。
その釣り方というのはディープクランクによるストップ&ゴーをベースとした強弱を付けた釣りであった。
その後も色々と試した結果、大型のバスほど、速度の変化には過敏に反応する感じであった。
この釣りでバイトしてくるバスは、通常のリトリーブ時にはよく感じる‘前触れ’はなく、一気に引っ手繰っていくバイトであったことから、完全にリアクションバイトであった。
ファーストリトリーブ中の、このようなバイトをしっかりとフッキングに持ち込むには、ファーストリトリーブ中であっても、クランクの引き抵抗に余裕を持って耐えられるパワーと柔軟性を持ったロッドが必要であった。
正にハイブリッドグラスの独壇場となる釣りであった。
グラスでは無理があるリトリーブ速度と対ウィード、通常であればスティッフなロングロッドをチョイスするのが賢明であろう。
両方を高次元で適えてくれるロッドは、ツアラーSTC-65FM/HYBGとTVC-65FM/HG、正にこれしかないこともあり、優位にこの釣りを展開できた。
それと今回はディープクランクでも何とか達する水深であり、ドラッギングでは不可能な速度や変化を付ける必要があったので、リーリングによるリトリーブで釣る必要があった。
そんなこともあり、ロングキャストは不可欠であったので、ナイロンラインをチョイスしたいところであったが、クランクを深く潜らせ、ロングディスタンス&ディープレンジでのフッキングとなるので、フロロカーボンが必要であった。
そんな条件をクリアしてくれたのが‘BAWOバトルデザイアFMV’だ。
フロロカーボンとは思えない程、どこまでも加速するような滑りの良さはキャストする度に快感を覚える。
実際にこの釣りで使ったクランクは‘IK-500R2’と‘DEEP-SIX’の2つ。
この2つのクランクに関しては飛距離と潜行深度はバッチリで、動き等の性質が違い、使い分けするのにベストであった。(細かい話はまたどこかで…)
ただ、色々と廻っていて感じたのが、このパターンの旬の時期は過ぎてしまっている感じで、反応するバスの数は少なかった。
そして、このパターンのアドバンテージとなったのが、風。
ガンガンに風が当たる風下、または風が吹き抜ける馬の背、岬といった場所のウィードアウトサイドエッヂがベストであった。
かげりゆくパターンといった感じもあったので、当日は風が吹いたらビッグフィッシュ狙いで使おうと思っていた。
そして試合当日初日は10時頃から風が吹き始めた。
それから動き始め、2ヶ所目に入った場所でウィードにコンタクトさせ、一瞬ポーズを入れ、ウィードを蹴散らす勢いで引いた瞬間に物凄い勢いでバイトしてきた。
そして上がってきたのが、今大会最大魚となった2,316gのバスであった。
久し振りに50アップをウエインしたなぁ・・・と、過去を思い起こすと、前回は琵琶湖だから、10年ぐらい前のことだ。
さらに河口湖の試合では初めて50アップをウエインした。
プラ中に釣った50アップも、河口湖では16年振りの50アップだったし(笑)
前回の河口湖での50アップは’96に開催された日韓親善トーナメントのプラの時で、シュリルピン4インチのジグヘッドでキャッチし、同日にスライダーのキャロでも50アップを釣った。
16年前のことだが、1日に2本の50アップということもあり、今でも鮮明に覚えている。
今回、ハードルアーらしさを引き出した釣りで、あの河口湖で、それも強豪ひしめく中、それも試合中にバスをキャッチできたので、かろうじてパターンは成立していたかな!?
実際の試合での動きなどはまたどこかで…
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コメント
こんばんは。
自分がやっているバスフィッシングは、何なんだろうか!?
と、感じてしまうような、ストロングなパターンに、凄いなぁと感心しきりです。
引き出しが多く、とても勉強になります。
稲葉プロのような方にテレビカメラが乗って欲しいとつくづく思いました。
これからの益々の活躍を期待しています!
投稿: コナン | 2012年11月18日 (日) 21:54
さすがです。
見てもつまらないワーム合戦の日本トーナメント。
面白くしてくれてありがとうございます!
STC-65FM/HYBGもヘタってきたので、TVC-65FM/HGの発売楽しみにしています!
投稿: クランカー | 2012年11月19日 (月) 00:54
すばらしい!
今度どこかの湖で練習してみます。
来年かなあ・・
ありがとうございます。
投稿: たけブー | 2012年11月19日 (月) 08:40
コナンさん、ありがとうございます!
バスの面白さって、バスを探すところや、バスの色々なバイトの仕方にあると思います。
釣れない時って、食性に訴える釣りになりがちですが、バスだからこそ、反射、威嚇、興味といった部分からバイトを引き出せます。その辺に物凄い面白さがあると思います。
是非、その辺を更に意識して釣ってみて下さい!
投稿: T.Inaba | 2012年11月20日 (火) 06:43
クランカーさん、STC-65FM/HYBGを使っていただきありがとうございます!
TVC-65FM/HGは更に良いロッドになりますので、期待していてください!
投稿: T.Inaba | 2012年11月20日 (火) 06:46
たけブーさん、クランクの釣りは、平野部であれば12月の末までは全然いけますので、今年もぜひ試してください!
投稿: T.Inaba | 2012年11月20日 (火) 06:47