ここ数日は若干暑さも緩み涼しくなってきた。
今年はとにかく暑かった期間が長かったので、水の中でも色々と普段とは違う事が起こっていた。
釣りをしていると夏のシャローは水温が高くなって溶存酸素が少なくなるからバスはディープへ落ちるとか言われている。
そんなこと言っている人はDOを計測したことなどないだろう。
何度か言っているように夏のシャローのDO値というのはほぼ過飽和状態であるので、酸素は十分に満たされている。
本当に酸素が足りないなら酸素が一番多いレンジにバスが集結するでしょ。
では酸素の一番多いレンジはディープなの?どのようなディープがいいの?シャローでは魚は暮らせないの?とか、そんなテキトーなこじつけを言うと突っ込みどころ満載となってしまうので注意。
色々なレンジで測定したことあればどこが一番多いかはすぐに判り、その指標となるものも見えてくるので、それを目安に釣りをすればよいだろう。
溶存酸素(DO)に関しては以前記したDO(dissolved oxygen) を読めばなんとなく解かると思う。
この話題を出したのは、今年はライブウエル内でバスが死んでしまったり弱ったりという話をよく耳にするからだ。
溶存酸素は多くてもライブウエル内は狭くて暗いし光合成も行われず、逆に呼吸によって酸素は消費されてしまうのでバスにとっては最初から息苦しい。
水温は高いのでバスが消費する酸素量も普段以上に多い。
更にファイト直後だと酸素を多く必要とするし、暗いライブウエルの中では上下左右も判らずちょっとしたことで暴れるので、また酸素を消費するといった悪循環の繰り返しだ。
一時期ライブウエル内でバスを個々に入れて使うフィッシュプロテクトバッグというものが出回っていた。
見るからにストレスしか与えそうにないこんなものを使ったら、バスにストレスだけでなくかなりのダメージを与えるのは見ればすぐに判るのだが、意外と使用している人が多いのには驚いた。
釣り人側にはジャンプして逃げられないとかウエインバッグに入れやすいといったメリットはあるかもしれないが、バスにはダメージ倍増なのは一目瞭然だ。
これを使用してからリリースされたバスは、特に摩擦の大きい側面の粘膜は取れてしまい目にも傷が入り、おそらくリリース後も病気になったりして生存率はかなり低くなると思う。
これは使う側のエゴでしかないので、バスの生存を考慮してリリースするのであれば使用するべきではないだろう。
それと、水に溶けている酸素というのはエアポンプでは全く増えないということはしっかりと覚えておいた方がよい。
エアポンプを2つ3つ回している人をたまに見掛けるけど、溶存酸素の足りない水をいくら循環させてもバスは元気にならないということだ。
とにかく酸素を含んだ水をしっかりと循環させて、バスが動かなくてもその水が鰓を通過するようにしてあげることだ。
氷をライブウエルに入れて水温を下げるというのは代謝を抑えられるので良いけど、あまり入れ過ぎると水温の急激な変化でダメージを与えてしまうので注意が必要だ。
熱い側へは気を配る人でも、冷たい側への変化に気を配る人がいないのも不思議な事象だ。
たまに桧原湖なんかで冬にアイスフィッシングして氷や雪の上にバスを載せている人いるけど、バスにとっては暑い冷たいもどちらも急激な変化に変わりないので、これも炎天下の地面に置くのと変わらない。
ライブウエル内の溶存酸素は水が動いていない状態だと、上の方が濃くて、下の方が薄い状態となるので、適度に循環させる必要がある。
水を勢いよく循環させすぎると、バスが常に泳いでいないといけないので、必然と酸素が消費されてしまうのでこれも注意が必要だ。
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